ブロックベット

ブロックベットとは、ポジションがない時に、相手と自分のどちらが勝っているか不明な状況で、ポットサイズをコントロールしたり、ブラフを防いだりするために行われるベットのことです。ディフェンシブベットとも言います。

相手にタダでドローを引かせないために、自分のハンドをプロテクトする、プロテクションベットとは別なので注意してください。

ブロックベットの本質は被害の最小化が目的となります。

ドローを安く引く

ターンでフラッシュドローになり、リバーを安く見たいためにチェックすると、相手が大きなベットをしてきたためにドローを諦めた、という経験はほとんどのプレイヤーにあるでしょう。

もし、リバーをもっと少ない投資で見に行くことができれば、ドローを完成させる機会が増えますし、たとえ引けなくても出費は最小限におさえることができます。

全員100BB持ちのリングゲームでポジションはBB、ハンドはJsTsでした。

2名フォールドからルースなBTNが3BBにレイズし、SBはフォールド、あなたはコールしました。(ポットは7BB)

フロップ:9sQdAc

あなたはオープンエンドストレートドローとバックドアフラッシュドローを手にしました。

あなたチェック→BTNベット4BB→あなたコール(ポット15BB)

ポットオッズは3.75倍で、必要な勝率は26%です。オープンエンドは1チャンスで17%、2チャンスで32%で引くことができます。ターンの1チャンスで引くにはオッズに合いませんが、インプライドオッズが良いと判断してコールしました。

ターン4c

ターンはラグでしょう。あなたはフラッシュドローにはなりませんでしたが、引き続きオープンエンドです。ここであなたがチェックした場合、もし相手がAヒットであれば、10BB程度のベットをしてくることが予想されます。ポットオッズは3.5倍、必要な勝率は28%でオッズにはまったく合いません。

ここで、小さく5BBをベットします。

もし相手がコールにとどめた場合、本来の10BBの出資よりも安い5BBでリバーを見にいくことができます。ポットオッズは5倍、必要な勝率は20%に下がります。それでもアウツが引ける17%には届きませんが、インプライドオッズを考えるとまだ割に合う投資となります。

この小さなベットがブロックベットです。

相手がもしフロップノーヒットでCBをうっていただけの場合、ここでポットをとれる可能性もありますし、Aヒットをしていたとしても、レイズするにはそれ相応のリスクが伴うため、コールにとどめることがほとんどです。

ブラフさせないためのブロックベット

かなり強いハンドを持っているが、あなたよりも強いハンドが存在する可能性もある場合に、相手にブラフをさせないためのベットをし、少ない投資でショーダウンに持ち込むといったベットもブロックベットの一種です。

全員50BB持ちのリングゲームでポジションはCO、ハンドは8h7hでした。

1名フォールドからあなたレイズ3BB→BTNコール→他フォールド(ポットは8BB)

フロップ:8dTdAs

あなたはボトムペアを手にしました。

あなたベット5BB→BTNコール(ポット18BB)

CBをうつと、相手はコールしました、Aヒットでしょうか?

ターン8c

あなたはトリップスを手にしました。

あなたベット10→BTNコール(ポット38BB)

バリューベットをうつと、BTNはコールしました。

リバーAd

あなたは8フルハウスを手にしましたが、相手がAヒットであればAフルであなたの負けです。
しかしダイヤフラッシュの目もあり、勝っている可能性も十分ありますから、ショーダウンする価値はありそうです。

ここで「チェックして相手からビッグベットやオールインされたらフォールドするしかない」と判断した場合、リバーでブロックベットをする機会です。

ここで小さくブロクベットを打てば、相手がA持ちの場合当然レイズされることになります(その時はフォールド)が、それ以外のハンドであればあなたがAを持っているかもしれないと相手は考え、ブラフしにくくなります。あなたの小さなベットはバリューベットにも見えるのです。ベット額が小さければ、フラッシュがコールしてくれる可能性もそれなりにあります。

レイズされればフォールドする

ブロックベットの目的は、少ない投資で目的を達成することです。安くドローを見る、安くショーダウンする、といった目的で行います。

もしブロックベットをして相手にレイズされた場合、通常はフォールドすることになります。

「安くリバーを見たいからブロックベットしたらレイズされたけど相手はブラフかもしれないからコールする」というのはおかしなプレイです。それであればチェックコールのほうが安くリバーを見れたはずですし、ブロックベットする時の方針に矛盾してますよね。

また、上にも書いたフラッシュドローを引くための5BBのブロックベットに対し、15BBにレイズされた場合、あなたはもちろんフォールドですが、チェックコールにしていれば、相手もチェックしてタダでリバーを見にいけるチャンスを逃した可能性もあります。

もちろんその可能性が低そうだからブロックベットを行ったわけですが、可能性として無くはありません。

ブロックベットだと相手にばれると利用される

もし相手にブロックベットだとばれた場合、当然レイズされます。ブロックベットを連発するようなプレイヤー相手であれば、ハンドがなくてもレイズできてしまいます。レイズすれば降りるからです。

ブロックベットを悟られないようにするには、本当にハンドが強い時も同じくらい小さなベット(この場合バリューベット)をして、アクションを散らす必要があります。

ブロックベットに適した額

ブロックベットは、「チェックすると大きな出費になりそうなので、ポットサイズをコントロールするために行う小さなベット」ですから、当然相手がベットするであろう額よりも小さい額をベットすることになります。

あまりにも小さすぎると、リスク少なく相手はレイズできてしまいますから、相手がそれなりのハンドを持っていてもレイズを思いとどまる額がベストです。

よって、相手がベットするであろう額の40%~60%がよいのではないでしょうか。

ただし、相手によってベットするであろう額というのは変わってきますから、状況次第でブロックベットのサイズは変えていきましょう。

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