バブルライン

バブルラインとは、トーナメントで、あと一人飛べば入賞が確定する、という状況のことです。

例えば7位から賞金が発生し、8位だと何もないトーナメントで、8人が残っているような状況です。

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バブルは特殊な状況

トーナメント開始直後は、リングゲームと同じようにチップの最大化を目指すプレイを行えばいいので、オッズによる状況判断はある程度有効です。しかしバブルに近くなれば、ICMのページでも書きましたがオッズだけで判断するべきではないシチュエーションが多々あります。

例えば上に書いた7位以上で入賞し、現在8名という状況で、ショートスタックの3人がオールインしてミドルスタックのあなたにJJが来たときにどうすべきか、という場合などです。

ショート3人が全員スタック1万前後であれば、あなたは1万の投資で約4万の見返りがあることになり、オッズから見た必要な勝率は25%以上になります。JJはランダムハンド3人が相手でも勝率は49%あり、余裕でコールできます。

しかし、ショート3人のオールインなので、ここで放っておけば高い確率で少なくとも一人は飛びます。つまりあなたの入賞が確定するのです。

こういったシチュエーションの場合、判断は以下の2通りにわかれます

  1. 入賞することに意味があるのでJJを捨てて入賞を確定させる
  2. 1位を狙っているのでここはチップを獲得するためコールする

単純に賞金金額からみた期待値プラスになるプレイをするならばICMで計算すればいいだけですが、1位になることに意味がある!と考える人にとっては今回のシチュエーションはチップを増やす絶好の機会となります。(もちろんショートの中にQQ、KK、AAがいる可能性もあります)

フォールドすれば入賞が確定するかもしれませんが、コールしても高い確率で誰かは飛ぶでしょうから、コールは間違いとは言い切れません。

入賞を目指すのか優勝を目指すのか

上記とほぼ同じシチュエーションで、2人のショートがオールイン、そこにビッグスタックコール、という場合、あなたはJJを持ってどのようにプレイすべきでしょうか?

この場合の選択肢は3つ

  1. JJを捨ててビッグスタックにショートを飛ばしてもらい、入賞を確定させる
  2. コールで入り、ビッグスタックとあなた2人でショート2人を飛ばしにかかる
  3. レイズオールインし、ビッグスタックからチップをさらに引き出す

1.JJを捨てる

最もパッシブなプレイです。入賞することが目標!という人はこれを選択するでしょう。ビッグスタックがショート2名を飛ばしてくれればベストですが、一番ショートのプレイヤーが勝利しても、2番目とビッグスタックがセカンドポットを争い、ビッグスタックが勝てばそれでも入賞が確定します。

1番ショートがベストハンドを作り、2番目にショートがセカンドハンド、ビッグスタックが最も弱い、という場合にのみ、まだバブルが続くことになります。ただし、2番目のショートに残されたスタックは引き続き瀕死の状態なため、飛ぶのは時間の問題となります。

何か事故が起こって今飛びたくない!という場合、JJを捨てるのも選択肢の一つです。

2.コールしてビッグスタックと二人でショート二人を飛ばす

コールで入るということは、フロップからリバーまで、ビッグスタックとあなたはテーブルをタップ(チェック)し続ける、ということになります。本来JJは3ベットできるハンドですから、コールを選択した段階で「2人でショートを飛ばすんだ」という意図がない限り、コールで入るのはおかしいプレイです。(ビッグスタックを罠にかける場合や、フロップのQ以上が落ちないのを確認した上でオールインする、というシナリオの場合は別ですが。)

もしあなたがターンリバーでクワッズやフルハウスを完成させ、どう考えてもショート2名に勝っている、という場合ベットしても問題ないかもしれませんが、あなたのそのプレイに対して文句を言うビッグスタックもいるでしょう。「なんでベットするんだ!ショーダウンしてショートを飛ばすんじゃないのか!」と。そういう時はこう言ってショーダウンしましょう。「I have the nuts.」
(実際に声にだしてこのような文句を言うプレイヤーは少ないと思いますが) 

3.レイズオールインし、ビッグスタックからチップをさらに引き出す

これは最もアグレッシブな選択肢です。ショート2名からすれば、ありがたいプレイとなります。
ショート2名からすれば、ビッグスタックとあなたの2名を相手にするより、あなた1人のほうが勝率は上がるからです。

あなたのレイズオールインにビッグスタックフォールドすれば、ポットは膨らみ、且つ人数が減ってあなたのJJの勝率はアップします。

「え、そこはコールで入って二人でショートを飛ばしにいくんじゃないの?」という声も聞こえるでしょう。しかしあなたは入賞などに興味はなく、1位を狙っているであれば最も積極的なプレイだと言えます。

ただし、ショート2名のハンドがAToと55で、ビッグスタックが89sだったとします。ボードがA67T5だった場合、AToは2ペアになり、55はセット、もしビッグスタックが入っていればストレートが完成し、ショート2名は飛んでいたことになります。あなたのJJは最も弱いハンドです。コールで入っていれば2名が飛び、あなたの順位は2つ上がっていたかもしれないのです。

こうなる可能性もあることを考えて、アクションは慎重に選択すべきです。

ビッグスタックでのバブル

ビッグスタックでバブルの状況を迎える場合、プレイの方針はどんな方針でもうまくまわることが多いです。

  1. ハンドを絞って、スタックを減らさないよう、入賞まで息を潜める
  2. アグレッシブに攻めてスチールをしまくる

1.ハンドを絞って、スタックを減らさないよう、入賞まで息を潜める

ビッグスタックになれば、ブラインドが何回通過しようと、そびえ立ったチップはびくともしません。そのため、ハンドを捨て続けるだけで入賞が確定します。1位~3位までにファイナルへのシートが与えられるような、同等のプライズが設定されているサテライトでは、こういったプレイが合理的となります。

危険を冒す意味がないからです。

2.アグレッシブに攻めてスチールをしまくる

バブルというのは、飛びたくないと考えるプレイヤーが大半を占めます。あなたはビッグスタックなので、誰でも飛ばすことができるパワーを持っているのです。

あなたのレイズは普通のレイズではなく、他のプレイヤーからすれば、「自分を飛ばす力を持つプレイヤーのレイズ」ということになり、そのようなビッグスタックと打ち合うのを避けるために誰もがフォールドしやすくなります。よって、スチールの成功率が高くなり、さらにチップがあなたに集まってくることになります。

また、ICMの観点でいうと、あなた一人が超ビッグスタックで、他全員がショートの場合、待てば誰かが飛ぶかもしれない、という状況では、あなたのオールインにコールが正当化されるプレイヤーは誰一人としていません。

よってあなたはすべてのハンドでオールインすることが、数学的に正しいプレイとなることもありえます。

ショートスタックでのバブル

ショートスタックでは、オールインにコールするか、自分からオールインするかのほぼ2択になることがほとんどです。

よってICMによる期待値プラスのプレイがもっともよいと考えられます。

  1. 耐えに耐えて他の誰かが飛ぶのを待つ
  2. よいハンドで勝負に出る

1.耐えに耐えて他の誰かが飛ぶのを待つ

あなたよりもショートスタックがいれば、上昇したブラインドによって相手が先に飛ぶことになります。しかしシビアなシチュエーションになると、自分よりも少ないスタックのプレイヤーはいるが、先に自分にBBがまわってきてしまう、という状況も多多あります。

もし、あなたがBBでハンドを捨てて残り2BBになれば、アンティも考慮すると次のブラインドで強制オールイン、といった状況になってしまいます。

あなたよりも後にBBがやってくる超ショートスタックが先に飛べばいいですが、もしその超ショートが耐えぬいた場合、あなたは強制オールインで運よく勝つか、誰かが先に飛ぶのを祈ることしかできることはありません。

2.よいハンドで勝負に出る

あなたよりショートがいたとしても、あなたまでフォールドでまわってきてハンドがポケットペアやAT+だった場合、オールインして勝負に出ることも検討しなければなりません。

もしスチールに成功したりダブルアップすれば、一気に入賞が近づきます。

ICMで見れば捨てるべきだとしても、行くべきタイミングというのはやはり存在します。

それこそが数字では表せない勝負勘流れだと思います。

もしあなたがテーブルで最もショートだった場合、誰かが先に飛ぶのを待つだけでは、何もおこらなければ最も先に自然死してしまいます。

状況とハンドを考慮して、ベストだと思うタイミングで勝負に出なければなりません。(あなたまでフォールドでまわってきたら、上位50%のハンドでオールインすべきでしょう。)

 

このように、バブル特有のシチュエーションを理解し、それを利用できるプレイヤーが、トーナメントでコンスタントに入賞すると言えます。

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この記事には2件のコメントがあります

  1. 秋刀魚

    on 2014年10月4日 at 3:25 PM - 返信


    「3.レイズオールインし、ビッグスタックからチップをさらに引き出す」のところで、
    ただし、ショート2名のハンドがAToと55で、ビッグスタックが89sだったとします。ボードがA7TJ5だった場合、AToは2ペアになり、55はセット、もしビッグスタックが入っていればストレートが完成し、ショート2名は飛んでいたことになります。あなたのJJは最も弱いハンドです。コールで入っていれば2名が飛び、あなたの順位は2つ上がっていたかもしれないのです。

    とありますが、この場合あなたのJJもセットじゃないですか。ビッグスタックがフォールドしていれば、あなたがショート2人を飛ばしてポットを取れます。
    このページの主張に合った例を出すなら「ボードがA7T65だった場合、」あたりに修正するのが妥当かと存じます。

    • 鮫肌

      on 2014年10月7日 at 3:20 PM - 返信

      鮫肌

      ご指摘ありがとうございます。確かにボードの例は間違ってますね。修正しました!

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