リングゲームとトーナメント

世の中で行われているポーカーには大きく分けて二種類のゲーム方式が存在します。それがリングゲーム(キャッシュゲーム)とトーナメントです。

リングゲーム(キャッシュゲーム)

リングゲームとは、カジノなどで常に開いている、自分の所持金をそのままチップにしてテーブルに座るゲームのことです。

そのテーブルのレートで延々とプレイし続け、ゲームに入るのも、席を立つのもプレイヤーの自由です。

例えばSB1ドル、BB2ドルのテーブルがあれば、ずーっとこのレートで延々とゲームが続きます。

もっと低いレートや高いレートでプレイしたい場合、テーブルを移動しなければなりません。

日本のカジノバーだと、レートは一つしかないことがほとんどですが、海外のカジノだと、SB1ドル、BB2ドル(いわゆるワンツー)がベースで、2-5、5-10、10-20などのハイレートなテーブルが開かれることがあります。ハイレートなテーブルは、そのレートで打てる人が揃わないと開かれない場合が多いです。

トーナメント

任意の人数で、全員が同じスタックを持って(例外あり)スタートし、最後まで残ったプレイヤーが優勝、2番目まで残ったプレイヤーが2位、という方法で順位を決める方式です。つまり、生き残りを目指すサバイバルゲームです。

リングゲームが、100ドルのチップを持ってテーブルにつくと、そのチップがそのまま100ドルとして自分の所持金になってプレイするのに対し、トーナメントは参加費(バイイン)を支払ってエントリーし、スタックのサイズはトーナメントによって任意で定められたものになります。

優勝賞金は、全参加費の50%、2位は25%、3位は10%・・・というような設定をされているのが一般的です。つまり、参加者が多いほど優勝賞金は大きくなります。

例えば以下のようなトーナメントがあったとします。

  • バイイン:100ドル
  • 賞金(賞金プール額に対する割合):優勝50%、2位25%、3位15%、5位5%、6位3%、7位2%
  • 開始スタック5,000ドル
  • リバイ無し、アドオン無し

このトーナメントに100名が参加したとします。参加費全てが賞金プールとなる場合(場合によっては一部が運営者の諸費用に充当される)、優勝者は賞金プールの総額である100ドル×100名=10,000ドルの50%、つまり5,000ドルが優勝賞金となります。
※リバイ、アドオンで賞金プールが増えた場合は優勝賞金も増えます。

ストラクチャー

トーナメントは、リングゲームのようにずっと同じレートが続くわけではありません。リングゲームと同じだとゲームが一向に終わらないからです。そのためトーナメントにはストラクチャーというものが存在します。ストラクチャーとは、ブラインドが上昇していく上昇幅やその仕様のことを指します。

たとえば開始スタックが5,000ドルで、最初のラウンドはブラインドが25ドル-50ドル、次のラウンドが50ドル-100ドル、と徐々にブラインドがあがっていきます。

ラウンドは、ほとんどの場合時間で設定されています。たとえば30分ごとにラウンドが上がっていく、など。

ゲーム開始当初は、スタック5,000ドル、BBが50ドルということは、全員100BBを持っている状態ですが、時間がたつにつれて、自分のスタック量に対するブラインドの比率が上がっていくことになります。また、ある程度ブラインドが上がってくると、アンティと呼ばれる参加費が発生します。アンティは、SB、BBに関係なく、全プレイヤーがゲーム毎に支払う参加費のことで、これによってさらにスタックが早く減っていきます。

TIPS アンティ
アンティの支払い方法は2種類あり、毎ゲーム全員が一律の額を出す場合と、BBが、ブラインドとアンティを出す場合です。

SB500、BB1000、Ante100、というストラクチャーの場合、SBは500ドル、BBは1,000ドルだし、それとは別に全員一律に100ドルを参加費とし出します。(SBとBBもAnteは出します。)

10名テーブルの場合、この時点で最低でもpotは2,500ドルになることになります。

また、BBアンティという、BBが全員分のアンティを出す方法もあり、現在こちらが主流になっています。

この場合、SB500、BB1000、Ante1000、というストラクチャーの場合、SBは500ドルを出し、BBはブラインドとして1,000ドル、アンティとして1,000ドル出します。(テーブル人数が6名以下だと、Anteが半額になる、などの仕様の場合もあります。)

つまり、BBの負担が非常に大きくなります。よって、BBはブラインドプロテクトを行う動機が大きくなることにを意味します。

また、BBアンティのメリットは、全員から参加費を回収するというディーラーの作業がなくなり、ゲームの進行が早くなる、などがあります。

こブラインドの上昇があるため、ずっとフォールドし続けてAポケットが来るのを待っていると、いつの間にかブラインドによってスタックが削られて自然死してしまうことになります。

生き残るためには、誰かのチップを奪い取ってスタックを増やすしかありません。

このストラクチャーの設定によって、トーナメント終了までの時間や、どれぐらいアグレッシブに攻める必要があるのか、など戦い方が変わってきます。

■ストラクチャーの参考ページ

AJPC2018ブラインドストラクチャー
AJPC2018で使用されるブラインドストラクチャーです。 メイントーナメント(予選) スタートチップ:3,000 ラウンドプレー時間:20分 【受付時間について】 東日本予選・西日本予選は「スーパーサテライト方式」を採
https://japanopenpoker.com/1-main-event-%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC
TIPS ディープスタックトーナメント
開始スタックの量が多く、ストラクチャーのブラインド上昇幅が緩やかでラウンド上昇時間も長い場合、そのトーナメントはディープである、と言います。開始スタックが少なかったり、急激にブラインドが上昇するストラクチャーでは、あっというまにブラインドによる自然死が襲ってくることになり、強制的にオールインをせざるをえない状況になります。そういうトーナメントではスキルよりも運が大きな割合をしめるため、あまり好まれません。開始スタックとストラクチャーのバランスは常に確認しましょう。

リバイ、アドオン

リバイは、チップが0になってしまった時、もしくは自分のチップ量が開始スタックよりも減っている状況で、もう一度費用を支払ってチップを得る権利のことです。

参加費と同等(今回の例だと100ドル)の額、もしくは若干少なめの額を支払って、開始スタックと同じ5000ドルを得ることができます。リバイができるのは、ストラクチャーの○ラウンドまで、という決まりが存在します。定められたラウンドを過ぎると、もうリバイができなくなります。

アドオンは、現在のチップ量に関係なく、チップを追加できる権利のことです。アドオンは、リバイのようにいつでも行使できるものではなく、定められたタイミング(○ラウンド終了時など)で行使することができます。

これらリバイ、アドオンの決まりごとについては、トーナメントによって様々です。リバイを何度でも行えるルールや、リバイかアドオンのどちらか1回だけ、など細かな設定ができますから、トーナメントに参加する場合は事前に確認しておきましょう。

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